SONY NW-A105のレビュー

GADGETS

2019年11月に発売したソニーのDAP(デジタルオーディオプレイヤー)A100シリーズのNW-A105のレビューです。ソニーではストリーミングWALKMANとも言われています。

主な音楽再生アプリはSpotifyを使い電車移動など外で使用する事が中心のカジュアルな使い方なので、オーディオ好き・マニア向けではなく一般向けのレビューとなります。

なお言わずもがなですが、このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。

スポンサーリンク

レビュー

SONYのNW-A105(A100シリーズ)の公式サイトはこちらになります。スペックの詳細は間違いがあるといけないので公式サイトにてチェックをしてください。

NW-A100シリーズ | ポータブルオーディオプレーヤー WALKMAN ウォークマン | ソニー
ソニー ポータブルオーディオプレーヤー WALKMAN ウォークマン 公式ウェブサイト。ポータブルオーディオプレーヤー WALKMAN ウォークマンNW-A100シリーズの商品ページです。

音質

まずはいつもスマホで聴くのと同じくTWSやワイヤレスヘッドホンでSpotifyを聴いた感想ですが(私の場合このシチュエーションが多いので)、私が使っているiPhone 12 miniと違って接続優先でもAACコーデック、音質優先であればLDACコーデックでワイヤレス接続ができるので音質はやはり1〜2段階上のレベルです。

NW-A105と音質優先のLDACコーデックでTWZを接続をすると音の解像感・質感と言った部分がレベルアップしているのが分かります。

ただし、Spotifyが配信している音源自体が非可逆圧縮ファイルのため、感動する程違うかと言えばそんな事はないと言うのが私の考えです。

移動中に使用するのであれば、完全にOFFにはならない自身の周りのノイズもあり、その中で数万円を払ってDAPを購入し上記の音質アップをするのが果たしてコストパフォーマンスの面で多くの人の支持が得られるかと言われれば、正直難しいかな?と思います。

一方でDAPと言う事でハイレゾ音源の再生・送出にも対応しております。こちらの音質なのですが、私が現状でハイレゾ音源を再生・送出できるスマホを含むポータブルプレーヤーを持っていないため比較対象がないため比較レポートができません…(泣)

ただ、オーディオ初心者向けに書くとすれば、普段Spotifyの音質に慣れていると、これはもう誰でも分かるくらい音質が向上します。

これは各ストリーミングサービスで配信されている非可逆圧縮ファイルと、ハイレゾファイルで一般的なflacと言った可逆圧縮ファイルの違いそのもので、例えば「Spotifyで聴いていた同じ曲にここまで情報が入っていたのか」「この楽器の音、本当はこんな響き方をしていたのか」「こんな音がこんな小さく繊細に入っていたのか」と誰もが分かるくらいの違いの音質です。

補足として書いておきますが、有線イヤホン・ヘッドホンだけではなく、一定レベル以上のTWSやワイヤレスヘッドホンでも音質向上ははっきりと分かります。

ただし、繰り返しになりますがこの音質が移動中に必要かと言えば、前述の通りDAPは安くとも数万円するわけですから、その判断は個々人の価値感だと思いますので何とも言えない部分ではあります。

ワイヤレス接続

音質に関わる部分は前述の通りですので、ここでは接続安定性に関して書いていきます。(*ただし、ワイヤレス接続に関しては本機はもちろんですが、それ以上にイヤホン・ヘッドホン側のBluetoothの性能に依存する部分が大きいので予めご了承ください。)

テストはSONYのTWS「WF-1000XM4」を使用しています。

SONY WF-1000XM4のレビュー
ソニーのノイズキャンセリングTWS(完全ワイヤレスイヤホン・トゥルーワイヤレスイヤホン・フルワイヤレスイヤホン)WF-1000XM4のレビューです。オーディオマニア向けではなく一般向けのレビューとなります。

まず、接続優先のAACコーデックであればまず断線はありません。

次に、音質優先のLDACコーデックですが、室内はもちろん、外を歩いている時、電車の中でも殆ど断線はありません。

土曜日でまぁまぁの人手が出ている秋葉原で「JR秋葉原駅中央改札→ヨドバシ→4Fオーディオフロアを1周散策→秋葉原駅のトンネルを通り電気街口へ→中央通り(歩行者天国をやっていないので歩道は割と多めの人通り)→eイヤホン 秋葉原店 本館(東京都千代田区外神田4-7-1)」と歩きましたが、途中1秒もない軽い断線が数回あったものの断続的に発生する事はありませんでした。

なお、本機購入後から超がつく人混み(渋谷駅・新宿駅付近など)には行けておらず実証実験ができていないので、タイミングがあれば実証実験をしてここに追記します。

バッテリー

「NW-A105 レビュー」や「A100 レビュー」で検索をするとまず出てくるのがバッテリー持ちに対する、主に悪評です。要はバッテリーの持ちが悪すぎると言う意見です。

実際に私がよく使う形として「自宅→徒歩10分で駅→駅前のカフェで30〜40分PCで作業→電車に30分乗車→駅から歩いて10分徒歩→職場」の合計80〜90分の使用実験をしてみました。自宅でフル充電して出掛ける前に本機の電源をONです。

まず本機をiPhoneとWi-Fi接続をして、本機とTWS(SONY WF-1000XM4)をワイヤレス接続してSpotifyをリスニングした結果ですが、職場に到着時(約90分使用時)のバッテリー消費量は31%(バッテリー残量69%)となりました。(*3回計測の平均値・いずれも平均値から大きな誤差はなし)

また別の日に、本体に保存したハイレゾファイル(flac・48kHzから192kHzフォーマットまで混在)を有線接続したイヤホン(Shure SE315)でリスニングした結果ですが、こちらは職場に到着時のバッテリー消費量は16%(バッテリー残量84%)となりました。(*3回計測の平均値・いずれも平均値から大きな誤差はなし)

更に別の日には、TWS(SONY WF-1000XM4)をワイヤレス接続して本体に保存したハイレゾファイル(flac・96kHzフォーマット)をリスニングした結果ですが、こちらは職場に到着時のバッテリー消費量は25%(バッテリー残量75%)となりました。(*2回計測の平均値・いずれも平均値から大きな誤差はなし)

純粋に数字を見ると、バッテリー消費の大きさから言えば「Wi-Fi接続をしてストリーミング再生>ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使用>ハイレゾ音源再生」の順のようです。

バッテリーに関しては「使用イヤホン・ストリーミング再生かローカルファイル再生か・ハイレゾ再生ならサンプリングレート」等によって変化がありますし、移動時間も人それぞれ、かつ移動先で充電可能かどうかによって評価が分かれると思いますので、上記の結果のみを記載しておきます。

もちろんSONYにはもう少し頑張ってほしいとは思いますが、あえて書くとすれば私の場合不便を感じる程ではない、と言ったところでしょうか。

容量

16GBモデルで半分以上をAndroidのOSが占拠しているので、ハイレゾの音源ファイルをローカル保存(本体に保存)して持ち歩くのであれば間違いなくmicroSDカードが別途必要になります。

ちなみに私はAndroid OS 9、ファームウェア4.06.00(現時点で最新のもの)にアップデート、最初から入っているアプリ以外に「Spotify・Apple Music・Amazon Music・SENNHEISER Smart Control・Dropbox」をインストールし、「カレンダー・ドライブ・フォト・マップ・電卓・連絡先・Gmail・Google TV」を無効かして13.25GBを使っており残り2.75GBと言う容量です…泣

私は、SanDiskのmicroSDXC・Class10・UHS-I A1・Read 120MB/sの512GBを購入しました。本機で問題なく使えています。

ハイレゾのファイルとは言え所詮は音源ファイルであり、4Kの動画ファイルではないのでこのレベルの(現時点で販売されている最上級のモデルではなくそれよりも1〜2ランク下がった)microSDカードでも転送速度は全く問題ありません。

サイズ

SONYの公式サイトによれば約55.2mm x 約98.9mm x 約11.0mmとなっており、非常にコンパクトです。

私が普段使用しているiPhone 12 mimiとこのNW-A105を重ねても厚みはタバコの箱と同じかやや厚いくらいなので、男性であればポケットへのスマホとのダブル収納もギリギリ許容範囲内ではないでしょうか?

ただし、ここ最近肥大化が進むiPhone(を含む全てのスマホ)に慣れてしまったのか、サイズが小さすぎて文字を打ちにくいです。特に手の大きい・指が太い人にとっては文字を打つ際は扱いにくいサイズだと思います。

操作感

物理ボタンで言えば、本体側部に「音量のUP・DOWNボタン」「再生・次の曲へ・前の曲へボタン」「それらのホールドスイッチ」がそれぞれ付いており、これはやはり音楽専用プレーヤーとして使い勝手が良いなと思います。

一方で液晶画面を使用してのソフト的なその他の本体操作ですが、私はAndroidをほとんど使用した事がないため操作に慣れていないので何とも言えないのですが、普段からAndroidを使用している人や以前からAndroid搭載のDAPを使用している人には問題ないのかな?と思います。

また、一部レビューでAndroidの操作感がモッサリしていると言われていますが、もちろん最新機種のAndroidスマホとは積んでいるCPUやメモリーが違うと思うのでサクサク動いてはいないのでしょうが、私はそれらのレビューを見て覚悟はしていたので、そんな私にとってはストレスのない操作感です。

音源ファイルの取り扱い

ネット(クラウド)経由で端末に音源ファイルを保存できるようなのですが面倒なので、PCにて直接microSDカードに保存をしています。

まず買って来たばかりの空のmicroSDカードを本機に挿入します。一度本機で読み込ませるとmicroSDカードに本機固有のファイルやフォルダが書き込まれます。

そのまま本機からmicroSDカードを抜いて、それをPCに接続してMusicフォルダにPCやPCが接続されたネットワーク上にあるファイルを保存するだけです。

私はMacBook Proをメイン機として使用しているのですが、NW-A105とMBPを直接USBケーブルで繋いでも本機は外部メディアリーダーとして認識されませんでした。

私はe-onkyoでハイレゾ音源を購入するのですが、e-onkyoからダウンロードしたファイル・フォルダ構成のままコピーをしています。

ちなみにそのやり方ですと本機では「アーティスト」項目から作品を見た場合にフィーチャリングアーティストがいる場合に別のアーティストと判断されてしまう、不具合ではありませんがちょっと面倒な事が発生します…(泣)

まぁ、単にタグを書き換えれば良いだけなのですが、それも面倒なので私は放置しています。う〜ん…。

ちなみに、私の自宅ではONKYOのミニコンポを使っており、こちらはNASに保存したflacファイルを再生できる機種なのですが、同じONKYO同士だからかもしれませんがアーティストとフィーチャリングアーティストがいる場合でも別のアーティストとして認識される事はありません。

その他

ストリーミングDAPなので本体に保存したハイレゾ等のファイルを再生しない限りインターネットへの接続が必須なのですが、本機はSIMカードを入れたりeSIMを認識させる事ができないので、基本的にはフリーWi-Fiや手持ちのスマホにWi-Fi接続してインターネットに接続する事になります。

よって「カフェでPCの作業をしながら」ですとフリーWi-Fi等にPCを繋がない(繋げない)場合はPCとスマホを接続するので、本機をフリーWi-Fiに接続できないとインターネット接続できない状況になります。

まとめ

今のところ今回購入したSONY NW-A105は移動中の音楽ライフを充実させてくれるガジェットの1つとなっています!

まだ使用を開始して2週間弱のため、これから使っていて良い点・悪い点が出てくるのかと思いますが、現状は快適に使用しています。

これからも使い続けて、上位機種が欲しくなったらNW-ZX507の購入を検討しようと思います。

サウンドテスト用プレイリスト

イヤホン・ヘッドホンを購入した時のサウンドチェック用プレイリスト
イヤホンやヘッドホン、DAPなどのプレーヤーを新たに購入した際に、私がサウンドチェックで使用しているSpotifyのプレイリストを公開します。

【PR】おすすめプレイリスト

おまけ〜購入意図・使用用途

2016年、まだDAPをSONY以外にもPioneerやONKYOと言った国内の大手メーカーが作っていた時代に「ハイレゾ音源を移動中にも聴きたい!」と思ってPioneerのDAPを購入した事があったのですが、電車はもちろん都内の街中ではある程度の騒音もあり、そんな中ではハイレゾの音質をそこまで堪能できず、すぐに売ってしまいました…。

正直今の時代、普通に移動中に音楽を聴くのであればスマホで充分だと思うので、私はそれ以来DAPとは縁がなかったのですが、ある時ふと思ったんですよね。

移動中にスマホでSpotifyやApple Musicで音楽を聴いています。歩いている時であればそれで良いのですが、例えばカフェでコーヒーを飲んでいる時、電車で座った時、そんな時って音楽を聴きながらTwitterを見たりInstagramを見たりしますよね?

私は音楽関係の仕事をしており、TikTokで担当アーティストの楽曲がどのくらい再生・使用されているかのチェックも、MVがYouTubeでどのくらい再生されているのかのチェックも行ったりするんですね。

すると音楽が途中で止まったり、音楽の上から各動画の音声が乗ってきちゃうんですよね。それがちょっと嫌で、だったらそこまで高音質じゃなくても良いから移動時専用として低価格のDAPを導入してみようかと思いまして、この度5年以上ぶりにDAPを購入しました。

最近では中国メーカー(中華製)のDAPが非常に優秀なようでそちらを購入される人が多いのかと思います。しかもこのSONY NW-A105は「バッテリー持ちが悪い」だの「バランス接続ができない」だの、悪評だらけです。

ですが、一部のオーディオ好きやマニアしか触手を伸ばさないDAPと言うニッチな市場に、今でもウォークマンを作ったSONYが、半ば意地の部分もあるのかと思いますが、この市場に居続けてくれる事が同じ日本人として誇りに思え、ストリーミングに対応しているDAPでは1番安価なこのSONY NW-A105を購入しました!

タイトルとURLをコピーしました