イヤホンやヘッドホン、DAPなどのプレーヤーを新たに購入した際にサウンドチェック(性能チェック)をする人は多いと思いますが(?)、私がサウンドチェックをする際に使用しているSpotifyのプレイリストを公開します。
なお言わずもがなですが、このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。
はじめに
こんな記事を書いておいて何ですが、サウンドチェックは自分自身が聴き慣れた音楽作品で行うのが1番です。
人間の耳や記憶力と言う物は優秀なものですから聴き慣れた楽曲で新しいイヤホンやヘッドホンを通して聴くのが、その製品の特徴を自身で感じられるからです。
ですから、私がご紹介するプレイリストを参考にして頂き、紹介する楽曲とご自身が良く聴く楽曲の中で近い楽曲をセレクトしてみる事をお薦めします。
プレイリストの楽曲紹介
それでは、私がSpotifyで公開しているSOUND CHECKと言うプレイリストに入れている楽曲を、理由も含めて紹介していきます。
Ain’t Misbehavin’ / Bob James
ジャズ・フュージョンに属される楽曲でインストになります。
ピアノによる高音域、ウッドベースによる低音域のチェックに最適で、かつ最近のポップスのように過度に強調した高音・低音域の音作りではないため、それらの音域の柔らかさのテストにも使います。
ちなみに、音の硬さ・柔らかさに関しては諸説ありますが、新品のイヤホン・ヘッドホンであれば(スピーカーもですが)50〜100時間程度使用すると少しずつ音が柔らかくなると思いますので、その辺りも加味してテストをしましょう。
One Sweet Day / Mariah Carey, Boyz II Men
1995年にリリースされた世界的ヒット曲ですね。
30年近くたっても色褪せないマライアとボーイズIIメンの歌声で中音域、と言うよりもボーカル域のテストを行っています。
ボーカル入りの楽曲をよく聴く人は「お気に入りの曲」や「今まで何年(何十年)も聴いてきた曲」でボーカル域を聴いてみてください。
Candle In The Wind – Remastered 2014 / Elton John
この歌も散々聴いてきたのでボーカル域のテストには必ず聴いています。
上記のマライアの所でも書きましたが、ボーカル域のテストはとにかくご自身がよく聴くアーティストさんの、できればバラード楽曲だとボーカルが際立ちやすいのでテストに最適かと思います。
Time / Pink Floyd
世界的にもこう言ったサウンドテストと言えば!で有名な1曲です。
再生開始からイントロに入るまでの39秒前後まで左右に振られたベルの音が入っており、もちろん演奏がスタートされてからも主にギターが左右で違う音が入っているためステレオ感を感じられるかどうか・それが嫌な分離ではないかのテストに最適です。
わかれうた / 徳永英明
おそらく日本で1番売れたカバーアルバムから1曲です。
徳永英明さんのカバーアルバム「VOCALIST」シリーズは徳永さんの歌声が注目されがちですが実はオケの編曲がすごくて、良いイヤホンやヘッドホンで聴くと(もちろんスピーカーも)かなり繊細な音を聴く事ができます。
上記のPINK FLOYDと同様にステレオ感のテストと、左右で繊細に鳴る各種楽器がしっかりと解像されているかのテストで必ず聴く1曲です。
感電 / 米津玄師
洋楽のPOPS・J-POP・K-POPを問わず、最近のポップスの特徴としてベースやバスドラムと言った低音域がしっかりと出ているのと、ドラムのスネア(ツ・ツ・タ・ツのタの音)が少し硬い傾向があり、それらがしっかりと再生されるかで使う楽曲です。
最新のポップスを聴くのでしたら、この低音域とスネアが気持ち良く鳴っているかのテストは必須だと思います。
Butter / BTS
上記の米津玄師さんと同じ理由での選曲です。
一昔前ですと「最新のポップスで最良の音=アメリカのPOPS」でしたが、ここ最近では(様々な意見があるとは思いますが)音の作りと言う点から見ればK-POPが素晴らしいので、テストでは1曲は必ず聴いています。
K-POP特有の(最近は真似たJ-POPもたくさんありますが)ボーカルをコンプで潰して中音域をグッと出す手法があり、サウンドテストの面からすると中音域と低音域がバランス良く出ているかのチェックにもなります。
Synchrogazer / 水樹奈々
音の出と収まりをチェックするのには声優アーティスト、アニソンや最近のグループアイドルと言ったBPM(テンポ)が早くてしっかり低音が出ている楽曲が最適です。
音はしっかり出るだけではなく、その出た音がしっかり収まるかも重要です。
言葉では非常に表現しにくいのですが、例えば上記「Synchrogazer / 水樹奈々」であればサビの部分でバスドラムが「ドッ・ドッ・ドッ・ドッ」と鳴っていますが、これが安価のイヤホンなどではこの「ドッ・ドッ・ドッ・ドッ」の「音が出る・収まる・出る・収まる…」の繰り返しに対処しきれず、オーバーに言えば「ドォドォドォドォ」と音の出と収まりが曖昧になってしまうためです。
Beat It / Michael Jackson
仕上げとして、自分自身が好きな曲・これまでよく聴いてきた曲で、出来れば様々な楽器が入っていて、ステレオのLRそれぞれに違う音色が入っているような楽曲でトータルバランスをチェックします。
結局のところ、いくら高音がどうとか低音がどうとか解像感がどうとか言ったところで、自分が好きな曲が自分として気持ち良く聴けるかどうかが肝心ですので、ご自身が大好きな曲を多めに聴いてテストするのが1番だと思います。
補足:Star Wars Ep.3 Soundtrack
補足的な楽曲ですが、今回のようなサウンドチェックをする際にオーケストラ編成の楽曲を用いる事はメジャーな手法です。
オーケストラは高音〜中音〜低音域と各音域を慣らす楽器が万遍なく編成されているので確かに理に適っているのですが、私はクラッシックを聴いてこなかったので「自分の耳が知っているクラッシックの楽曲」と言う物がないので、そうなると1番聴いたオーケストラ編成の楽曲は必然的に映画音楽となり、その中でも1番聴き込んだのはスターウォーズのエピソード3のオープニングとエンディングになるのでプレイリストにも入れています。
その他
自身の移動中での音楽リスニング環境と言えばスマホやDAPでBluetooth接続のイヤホン・ヘッドホンを使用してSpotifyやApple Musicで圧縮(非可逆圧縮)音源をストリーミングで聴く事が殆どですので、サウンドチェックもSpotifyのプレイリストを組んで行う形にしています。
これが自宅コンポのスピーカー環境であったり、DAPでもBluetooth接続ではなく有線接続の(さらにバランス接続の)イヤホンやヘッドホンのテストをするのであれば、さすがにロスレス(可逆圧縮)音源を使用したいのでSpotifyのプレイリストは使用していません。*Spotifyさんよ、早く貴方もロスレス音源の配信を始めてくれ!(汗)
自宅コンポのスピーカー環境でも圧縮音源しか聴かない場合等であればSpotifyでのプレイリストで良いと思います。
最後に
正確なサウンドチェックをするのであれば各音域、例えば1kHzの信号音や400Hzの信号音を聴く必要がありますが、それはプロのスタジオでの話。
普通に音楽を聴くのであれば「ピー」しかなっていない信号音を聴く時間があれば自分が大好きな楽曲を聴き込むのが1番です!
皆さんも自分に合ったサウンドチェック用のプレイリストを作ってみては如何でしょうか?
▼他にもSpotifyのプレイリストあります!