SENNHEISER IE 100 PROのレビュー

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2021年6月に発売したゼンハイザーの有線イヤホン・イヤーモニターIE 100 PROのレビューです。

昨年から話題になっていた有線イヤホン・イヤモニのIE100PROですが試す機会がなかったのですが、先日ソニーのDAP(NW-A105)を購入したきっかけで有線イヤホン熱が再加熱してきましてIE100PROを手に入れましたのでレビューをしたいと思います。

プレーヤーはSONY NW-A105で音楽再生アプリはA105純正のW.ミュージックを使ってハイレゾ音源を試聴していますので、当サイトの他のレビューに比べるとややオーディオ好きな方向けへのレビューかと思いますが(有線イヤホンの時点で普通の人は余り興味ないでしょうし…)、とは言えオーディオ好き・マニアに寄り過ぎる事なく一般の人に向けたレビューを心掛けます。

なお、ページ後半では同価格帯でライバル機(?)でもあるSHUREのAONIC 215(SE215)との比較レビューも簡単にしたいと思います。

なお言わずもがなですが、このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。

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レビュー

ゼンハイザーのIE 100 PROの公式サイトはこちらになります。スペックの詳細は間違いがあるといけないので公式サイトにてチェックをしてください。

インイヤーモニタリング IE 100 Pro | Sennheiser
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音質

高音〜中音〜低音域がバランス良く鳴り、細かい音もしっかりと解像してくれます。LRの音もしっかりとそれぞれが鳴ってくれます。

購入直後は「少し低音が強いかな?」とも思いましたが、40〜50時間使用してエイジングが進むと、その点も解消されました。

イヤーモニターらしく、味付けを極力しない原音を忠実に鳴らそうとするイヤホンです。

よって、そこを求めている人には強くお薦めできるイヤホンですが、悪く言えばさっぱりしすぎていて面白みのない音とも言えます。

この記事を書いている時点でAmazonでの販売価格は13,000円ですが、この金額では最高レベルのモニター系イヤホンではないでしょうか。

イヤホンケーブル

純正のイヤホンケーブルですが、タッチノイズも少なく移動中の使用も問題ありません。少し寒い日に上着やら何やらを着込んでいて襟周りがゴチャゴチャしている時でも(襟周りにケーブルが接触する回数が多くなっても)問題ありませんでした。

イヤホン本体との接続は定番のMMCXやIEM2pinではなくSENNHEISERオリジナルのコネクタとなるので、リケーブルの種類はかなり狭まります(と言うか殆ど選択肢がありません…泣)。

よって、ケーブル自体の音質に関しては比較対象が殆どないため省略します。

イヤーピース

シリコン製のイヤーピースがSMLと3サイズ、フォーム製のイヤーピースがMの1サイズ、合計4種類のイヤーピースが入っています。

私の耳の穴にはどのイヤーピースもしっくりこず、また純正のフォーム製でも遮音性が低いと感じたので、COMPLY(コンプライ)のTsx-400を購入し装着しています。

COMPLYはイヤホンのノズル径によってサイズ展開をしており適合情報が公式サイトに掲載されているのですが

コンプライのイヤホンチップで生まれ変わるあなたのイヤホン
コンプライは、遮音性、装着感、原音伝達性に優れた、イヤホン性能を最大限に引き出すイヤホンチップです。

IE 100 PROの情報は掲載されていませんでしたが、サイズ400でバッチリでした!

その他

イヤホンケースが付属していますが、開閉部がマグネット式のため鞄の中に入れておくと磁気によってクレジットカードや会員カード等が駄目になる恐れがあるので使用していません。

SHURE AONIC 215(SE 215)との比較

今から10年以上前に画期的なイヤホンがシュアーより発売されました。それがSE 215で、ほぼ同じ作りで(全く同じとの噂もあり)現在はAONIC 215として販売中です。

当時はモニターライクなイヤホンを購入しようと思うと(細かい数値は覚えていないのですが、たしか)安くとも5〜6万円を出さないといけなく、1万数千円で買えるイヤホンは、いわゆるドンシャリと言われる音作りの物や、スッカスカの音を奏でる物が殆どでした。

そんな中でSHUREが1万数千円と言う驚くほどの低価格でモニターとしての使用に耐えられるSE215を発売し、かなりの売上を記録しました。

音楽関係の仕事をしている人はもちろん、テレビの音響さんやラジオ制作、最近ですと動画編集でもかなり利用されています。

比較レビューをする前に書いておけばIE 100 PROの方が洗練された音を奏でるイヤホンです。昨年発売されたIE 100 PROに対して、10年以上前に発売されたSE 215では分が悪いのはしょうがない事です。

音質

SE215も値段を考えればかなり良い音を出しています。前述の通り、発売後数年はモニターとして癖のない高音〜中音〜低音域を鳴らせる、そんな使用に耐えられたのはSE215のみでした。

ところがIE 100 PROで同じ音源を聴いてしまいますと、各音域の響きや深みを含めた解像感はIEの方が何歩も上なのが実感できます。

逆に、今まで(1万円台のモニターとしては)最高と思われていたSE215の音がIE100PROの音に比べて全体的にややモッサリとした音に聞こえますし、少し中低音域が強い(中低音域寄りの)音作りなのも分かります。

イヤホンケーブル

現在販売中のAONIC 215になりイヤホンケーブルにリモコンが付いたのですが、これが評判良くないです。

やはり、音の通り道にノイズ発生源でもあるリモコンは、イヤホンの性格や購買層を考えると不要なのかと私も思います。

ただし、SE215(AONIC215)はコネクターがMMCXで各メーカーよりリケーブル用のイヤホンケーブルが多数発売されていますので、リケーブルによって音質を変える楽しみがあります。

また、2.5mmや4.4mm端子でのバランス接続に容易に対応できるのも利点です。IE 100 PROの場合はネット上でかなり探さないとバランス接続用のリケーブルがありませんからね…泣

リケーブルがほぼ出来ないのが、SE215に対してIE100PROが見劣りする唯一の部分でしょうか。

イヤーピース

これは個々人の耳の穴の大きさや形にもよると思いますが、私はSE215の純正の(製品購入時に最初に装着されている)フォーム製イヤーピースが大好きで、遮音性に関してもIE100PRO純正のフォーム製イヤーピースよりも優れていると思っています。

ただし、上述の通りIE100PROにはCOMPLYのTsx-400に変更してから遮音性が増しましたので、社外品の装着をしているとは言えここは同点でしょうか。

まとめ

原音を忠実に再生するいわゆるイヤーモニターとしては、この記事を書いている時点で実売価格13,000円と言う価格から考えるととんでもないコストパフォーマンスだと思います。

もちろん5万6万とお金を積めば(もちろんそれ以上でも)本機よりも音質の良い・原音を忠実に再生するイヤホンやヘッドホンはありますが、コストパフォーマンスを考えれば大多数の人にはこのIE 100 PROをオススメします。

ただし前述の通り、本機は原音を忠実に再生する事を目指したモニターライクなイヤホンですので音への味付けが控えられており、他メーカーのイヤホンやヘッドホンで特に味付けの濃い製品に慣れていると、音がスッキリと、と言うよりも淡白と感じると思います。

ロックやHip Hop、EDMなどのジャンルを派手に鳴らしたい際はには物足りないと感じる人が多いのかと思いますのでお気を付けください。

サウンドテスト用プレイリスト

イヤホン・ヘッドホンを購入した時のサウンドチェック用プレイリスト
イヤホンやヘッドホン、DAPなどのプレーヤーを新たに購入した際に、私がサウンドチェックで使用しているSpotifyのプレイリストを公開します。

こちらで紹介しているプレイリストに入れている楽曲のハイレゾ音源にて試聴しました。

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