ゼンハイザーのノイズキャンセリングTWS(他にも完全ワイヤレスイヤホン・トゥルーワイヤレスイヤホン・フルワイヤレスイヤホンとも言われています)MOMENTUM True Wireless 3が2022年5月20日に発売開始されました。
前機種のSENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2や、ライバル機のSONY WF-1000XM4と比較しながらレビューを行いたいと思います。
テスト環境はiPhone&Spotifyの組み合わせを中心にソニー NW-A105&W.ミュージックの組み合わせでも多少行っています。
発売後2週間しか使用していないので、まだエイジングが完了していない状態でのレビューですが、皆様のご参考になれば嬉しいです。
なお言わずもがなですが、このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。
レビュー
SENNHEISERのMOMENTUM True Wireless 3(以下MTW3と略)の公式サイトはこちらになります。スペックの詳細は間違いがあるといけないので公式サイトにてチェックをしてください。
パッケージ
今どきと言っては何ですが、プラスチックを使用しないパッケージングとなっていました。
一部で不評のSONYのパッケージングと比べたら高級感とまではいいませんが、これまでのパッケージングに近い形だと思いました。
音質
高音〜中音〜低音域がバランス良く鳴り、細かい音もしっかりと解像してくれます。LRの音もしっかりとそれぞれが鳴ってくれます。
はっきり言って、現時点で世界中のTWSの中でもベスト3に入る音質なのではないでしょうか。
前モデルのMOMENTUM True Wireless 2(以下MTW2と略)に比べると、まず低音がしっかり鳴っているのがすぐに分かりました。
最初は鳴りすぎかな?少し不自然かな?とも思いましたが、エイジングが進むにつれて馴染みました。(MTW3から鳴る音に慣れただけかもしれませんが…汗)
また、MTW2に比べて全音域で厚みと言うか深みが増したのもすぐに分かります。特にNW-A105でハイレゾ音源を聴くとその違いが歴然でうっとりと聴き入ってしまいます。
ノイキャンTWSの売上では常にトップ3に入るSONY WF-1000XM4と比べるとモニターライクな音なのがMTW3、音にあえて迫力を持たせているWF-1000XM4と言ったところでしょうか。好き嫌いの問題だと思うのでどちらが秀でているとは一概には言えませんね。
ワイヤレス接続
繁華街の人混みや多数の無線電波が飛んでいるシーンでも断線は殆どありません。かなり良好な接続です。
2代前の初代MTWは接続がかなり厳しい状況になる事もありましたが、先代のMTW2からは接続が安定しましたね。
iPhoneとは基本的にAACでの接続になるのでまず断線はありません。
一方で、NW-A105との接続はaptXの接続なのですが、ターミナル駅など人が多い(電波が多い)場所では所々で断線する事もありました。
ワイヤレス接続に関してはMTW2やWF-1000XM4との違いは殆どないと思います。
ノイズキャンセリング機能
前モデルのMTW2に比べて音質同様に大きく飛躍したのがこのノイキャン機能です。
「音質に悪影響を与える(与えやすい)ノイズキャンセリングの効きはほどほどにしてとにかく音質を追求する」と言うのがゼンハイザーの信念です。
語弊があるかもしれませんが、音質がファーストプライオリティで、そこから如何に音質に悪影響を与えずにノイズキャンセリングを効かせられるかと言うのがゼンハイザー。
ノイズキャンセリングがファーストプライオリティで、そこから如何に音質を高められるかと言うのがソニーと言う印象です。
前モデルのMTW2は、発売当時のTWSとしては最高峰の音質ではありましたが、ノイキャンの効きが弱く屋外でのノイキャン性能は正直厳しいと感じていました。
よって、音質は良いのですが、周りの騒音を加味したトータルバランス、最終的に鼓膜に届く音の評価として私はSONYのWF-1000XM4を推していました。
ところが新モデルのMTW3は音質も高めた上、ノイキャン性能も高めてきたのですから、これはもう感動しかありませんでした。
と言っても、ノイキャン性能自体はまだSONYのWF-1000XM4の方が効きが良いので、ここも音質同様に好みになります。
外音取り込み機能
これも前モデルMTW2に比べて大きく進化しました。さすがにイヤホンを着けている事を忘れるかと言えば、耳に筐体があるわけですからそんな事はないのですが、ただ、そう言ってもおかしくないくらいの自然さだと思います。
外音取り込みモードにし音楽を一時停止すれば、カフェやコンビニ等で店員さんの声が聞こえない・聞こえにくいと言う事は今のところありません。
イヤーピース
私はSENNHEISERの純正イヤーピースが耳にあわないため(今回も数時間使ってそれを痛感しました…泣)、現在はAZLAのSednaEarfit CrystalとSednaEarfit XELASTECで、どちらが好みの音なのかを試しているところです。
ちなみに、COMPLYのTG-typeトゥルーグリップも試そうと思ったのですが、MTW3のノズル部分が太いため装着できませんでした。
COMPLYですとTsx-typeのノズル400径が使用できました。400だと太いかな?とも思いましたが抜ける事なく使用できました。
サイズ
外出の際は皆さん充電ケースもカバンに入れると思いますのでまずはケースの大きさの比較です。
上からWF-1000XM4→MTW3→MTW2です。
SONYがSENNHEISERの他2機種よりも小さいですが、SENNHEISERの大きさでも不便を感じる大きさではないと思います。
また、筐体自体の大きさ比較はこちらになります。
左からMTW2→WF-1000XM4→MTW3です。
MTW3が他2機種と比べて1周りとまではいきませんが筐体が小さいです。
小さくなった事による欠点として慣れの問題でもありますが、イヤホンを外す時つい側面のタッチパネルに触れてしまい作動してしまう事があります(汗)
その他
前モデルのMTW2では特定の高音域(ビルの出入口についている害虫駆除用の高周波超音波、ライターを点ける時のカチッと言う音、など)をノイキャンのマイクが拾い上げて、耳に不快なノイズとして戻してしまっていたのですが、本モデルのMTW3ではその部分が解消されていました。
まとめ
発売前の各レビューを見て期待はしていたものの、さすがに商品を提供されてそこまで悪い事は書かないだろうと勘ぐった部分もありましたが、そんな事はありませんでした。
本当にこの2年でよくここまで進化をさせたなと、ある種の感動さえ覚えるくらいです。
以前のレビュー記事でも書いたのですが
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2とSONY WF-1000XM4では、音質面ではMTW2が好みだったのですが、外で使用をする事を考えた際にノイズキャンセリングの効果との総合評価ではWF-1000XM4に軍配を上げていました。
正直MTW3も外で使う事を考えればWF-1000XM4に軍配が上がるのかと思っていたのですが、MTW3がしっかりとノイズキャンセリングを効かせてきた事もあり甲乙つけがたいです。
価格を最優先するのであれば中古を含めたMTW2一択になると思いますし、MTW3とWF-1000XM4であればモニターライクな音質を好むのであればMTW3、低音をグイッと効かせた少し派手な音質を好み、更にはノイキャンの性能を最大優先にしたいのであればWF-1000XM4かな?と思います。